diary/Kojima

・IME2007の修正プログラム公開

以前から,学習すればするほどおバカになるといったの問題が指摘されていたIME2007用の修正プログラムが公開されるとか

「IME 2007」が“やればできる子”になる? 変換・学習を改善する修正プログラム公開

個人的には,IME2007 はほとんど触っていないのだけど,この記事を読んでいると, ふと心の奥の方にメラメラと燃えあがるものが..(苦笑

この感覚は何だろうな,としばらく自問していたのだけど, どうも個人的にWindowsとかが嫌いな一番の理由が,「相手の(勝手な)ルールを押しつけられること」だろう, と思いあたった.

よくも悪くも,昔からUnix系のソフトウェアはありとあらゆることがカスタマイズ可能で, その可変性に初心者は途方にくれるけど,慣れてくると,自分好みにカスタマイズして, それこそマウスに手を伸ばさなくてもマルチウィンドウを自由に操作できるくらいになるのだけど, Windows の世界ではそういう自由さが無くて,開発者が決めたやり方を押しつけられる印象. しかも,そのやり方のほとんどが,コンピュータに詳しくない初心者を想定しているので, 多少なりともコンピュータを知っている人間にはすごく回り道に思えてしまう.

たとえて言うなら,自分の地元で,近道や裏道を知っているんだけど,
カーナビが指定する公式の経路を強制されるもどかしさ,という感じか.

別に自分のやり方がベストだというつもりは毛頭ないけど,かな漢字変換に限って言っても, 指が Emacs + SKK になっていて,ちょっと長めの文章を書く時はこの組み合わせじゃないとツラい.

しかも ctrl キーは A の左隣りで,ctrl-H が Backspace じゃないと使えない(苦笑

新しいものに移れなくなったのは,ある意味,ジジイになったことの証明という気もするが, 「ユーザーインターフェイス」というところを考えると,昨今では 3D のデスクトップやら, 気の効いたガイド機能やら,いろいろ新しいものが出ているものの, 結局はコンピュータという石頭に,ユーザーが自分のやりたいことをどう伝えるか, というところに帰着するから,何でもかんでもコンピュータを使ったことのない人でも使えるようにするよりは, 人間のほうも多少は修行して,コンピュータに分かりやすいように伝えてやる方法を学ぶ方が, 全体の効率はよくなるんじゃなかろうか?

SKK というのは,そのヘン,人間の仕事(意味の塊としての文節を指示する)とコンピュータの仕事 (指示された文節にマッチする単語をデータベースから高速に検索する)が絶妙にマッチしていると思うのだけどなぁ.

まぁ,このヘンはかな漢字変換に限ったことではなく,Linux でも,「誰でも使える」ように, GUIであらゆる設定ができるような方向に進んでいるのだけど, 「バカにでも使えるように設計すれば,バカしか使わなくなる」というのが fortune にあった気がするな.

Shaw's Principle:
Build a system that even a fool can use, and only a fool will want to use it. 

kojima 2008-10-21 (火) 00:56:50



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Last-modified: 2021-12-17 (金) 16:35:41