ちょっと upload が遅くなったけど,先週末に無事,古代米の脱穀作業ができたので,その際の模様.
刈り取り,稲木での乾燥までは何とかなったものの,脱穀はどうしたものかと悩んでいたところ, 近所に足踏み式の脱穀機を所有していたところがあったので,借りてきた.
足踏み式の脱穀機というのは,こういう風にドラムに何本も針金の羽をつけたもので, 足で踏んでドラムを回転させて,そこに稲束を押し付けて,籾を叩き出すもの. 当初は,アルミパネルに針金を植えて千把扱きでも作ろうか,と考えていたけど, こっちの方がはるかに効率はいい. 実は,最新鋭のコンバインでも,内部の脱穀ドラムは同じ仕組みだったり.
この脱穀機は多分昭和初期のもので,ラベルとかもいかにも時代を感じさせる. これがちゃんと完動品で残っていたことにちょっと感動したり.
そのままだと,ドラムの回転の勢いで外した実が飛んでいってしまうので, ブルーシートでカバーを付けた.実用上は問題ないけど, 脱穀機の風格を貶めちゃってる印象(苦笑
足で踏んで針金の羽のついたドラムを回しながら,稲束を押しつけて籾を叩き出す. 足踏みのリズムで回転速度は自由に調節できるし, 何よりも上下運動を回転運動に変換して脱穀の効率を上げるという工夫はすごいと感心 棒で叩いたり一束一束千把扱きを通したりするのに比べて, 脱穀の効率はすごく向上したんだろうなぁ.
脱穀した籾は,ちぎれた稲の葉とかが大量にまざっているので, それらと籾を分離する必要がある.昔は唐箕を使っていた作業だけど, 唐箕はさすがに見つからなかったので,扇風機の風で選別した. 赤米(紅吉兆)は籾の芒(のぎ)がずいぶん長くて選別するのが大変だった. 軍手だと芒が繊維にからみついてしまうので,台所用の手袋を持ち出したり(苦笑
とりあえず選別が終わった赤米(紅吉兆:左)と黒米(紫黒苑:右). 両方とも,たった100gの種籾から,数十kg の籾が取れたので, 水稲稲作の収量の高さには改めてびっくり.
ただ,地区の稲刈りの都合で,籾が熟する時期に水を切ってしまったので, 籾の成熟具合はかなり悪くて,中身はあまり入ってない感じ. 精米して籾殻を除いてみると,どれだけ残ることやら(苦笑
脱穀した籾は,精米機にかけるには乾燥具合が低いそうなので, 天気のいい日にむしろに広げて自然乾燥中. 精米はコシヒカリもお願いしている親戚のところに持ち込む予定だけど, こういう規格外の籾がちゃんと精米できるかはちょっと心配だったり