・夢は時間を裏切らない
松本零士と槇原敬之の間で歌詞が盗用かどうかを争われていた裁判で, まずは槇原敬之側が勝訴して,松本零士側に220万円の支払いが命じられたとか.
「約束の土地」の「夢は時間を裏切らない.時間も夢を決して裏切らない」 という表現が,銀河鉄道999の「時間は夢を裏切らない. 夢も時間を裏切ってはならない」というセリフの盗用かどうかが 問題となったそうだけど,個人的には,この程度の類似で盗用と言うのは 言いすぎだろうと思っていたので,まぁ妥当な判決かな,というところ.
著作権というのは「アイデア」ではなく「表現」を保護するための仕組みだから, 「夢」と「時間」の関係が似ているから,という程度で盗用と言うのは無理だと思うし, そもそも「アイデア」というレベルで似ているからどうだ,という話になると, 「銀河鉄道999」自身,宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」の盗用だ,という話になりそうだ.
まぁ,最近では特許権によって「アイデア」を保護しようという「ソフトウェア特許」 みたいな手法もあるのだけど, そのためにはアイデアをきちんと記述して申請しないといけないので, 歌詞やマンガのセリフに適用するのは困難だろうなぁ.
この騒動を聞いた時,「松本零士もヤキが回ったなぁ」 というのが率直な印象だったんだけど, ニュースを見るともう70歳なのか. それこそ「男おいどん」とか「ガン・フロンティア」あたりから 読んでいた世代からすると,いろんな意味で感慨深いものがあるな.