・make_PlamoBuild.py(その4)
make_PlamoBuild.py が作るのは PlamoBuild.template と同等の,prefix=/usr とした標準的な ビルドスクリプトで,パッケージのインストール先は /usr 以下になります. しかしながら,X11R74 のようにインストール先を /usr/X11R7 にしたかったり, KDEのように configure の代りに cmake が使われている環境では多少手直しが必要になります.
修正箇所はそれほど多くありませんが,多数のパッケージを作る際にイチイチ手直しするのも厄介なので, X11,GNOME, KDE 用にはそれぞれ専用の make_PlamoBuild スクリプトを用意しています.
X11 用は make_PlamoBuild_X11.py というスクリプトで configure 時の --prefix を /usr/X11R7 にしています.
GNOME 用は make_PlamoBuild_GNOME.py] というスクリプトで,GNOME 用のソフトウェアがインストール時に 行う gconf と scrollkeeper の設定処理をパッケージ内の initpkg で行うように修正しています.
KDE 用は make_PlamoBuild_KDE.py というスクリプトで,configure の代りに cmake を実行して 必要な設定を行うようにしています.なお,cmake ではビルド用ディレクトリにソースコードの実体は不要で, cmake 時に元のソースコードの位置を指定すればいいようなので,make_PlamoBuild_KDE.py では, ソースコード全てを build/ ディレクトリにコピーする処理は省いています.
その反面,パッチは元のソースコードに対してあてないといけないので,config 時に元のソースに パッチをあててしまいます.そのため,再度 config するには,ソースコードを再展開するか, patchfiles 行をコメントアウトする必要があります.
なお,PlamoBuild.templateでは, パッケージ化後に作業用ディレクトリとファイル(work/, pivot/, i.st, i.et)を削除するかどうかを尋ねましたが, 今回紹介した Python スクリプトで生成したビルドスクリプトでは(状況確認のため)削除しないようにしているので, 作業用ディレクトリとファイルは手動で削除する必要があります.これらのファイルとディレクトリは root 権限で 作成されているので,削除する際にも root 権限(あるいは sudo 権限)が必要です.