・CISC の復権
Intel の新しい CPU が採用している Core Microarchitecture についての 比較的詳しい解説がPC Watch にあったけど,何かこれを読んでいると,歴史は繰り返すというか,CISC vs RISC といった時代の議論が走馬燈のように目の前を回ってしまった(苦笑
振り返ってみると,私が UNIX とかを勉強し始めてたころは,RISC CPU を載せ たいわゆる「パーソナル・ワークステーション」が売り出されたころで,最初 に触れた UNIX は CISC な 68020 を積んだ Sony NEWS-830 だったけど,その 後 RISC な Sparc を積んだ SUN の Sparc Station が入って,「おー,こん なに速いんだ」と感動したものだっけ...
その後,MIPS とか Alpha とかの RISC チップ全盛時代に入ったころには, CISC の,しかも 386 という(汚い)アーキテクチャでしか動かない Linux(0.99 時代) を使っているのは(JUS とかで)ずいぶん肩身が狭い思いをしたっけ...
なんか,そういう歴史を知っているから,改めて CISC の復権,とか言われる と,ついつい回顧にふけってしまうのだけど,上記の記事を読むと,NetBurst 系の構造が CISC -> RISC のμコード変換を重視していたのに対し,Core MA ではCISC はできるだけ CISC のまま保つ方が単位電力あたりのパフォーマンス は向上する,という考えに基いているそうで,ある意味新時代の CISC なんだ ろうなぁ,,という印象.その意味では,単純に歴史を繰り返しているのでは なく,以前と似たようなことをやっているけど,レベルは向上しているという ラセン状な進歩になるのだろうな.
Intel は,現在の熱や単位電力当りのパフォーマンスに対して CISC の復権と いう答えを出してきたけど,これに対して今度は AMD がどう答えるのか,多分 具体的な答えは来年以降だろうとは思うけど,わりと興味があるところ.