・最近読んだ本
「宗教とは何か 上 宗教批判をめぐる (改訂増補版)」 田川健三/洋泉社 MC 新書
異色(?)の新約聖書学者,田川健三氏の1970年代後半から80年代前半にかけての評論集の復刊.
なぜ「異色」かというと,普通,聖書を研究する人は熱心なキリスト教徒で, その立場から聖書について解説するのが常だけど,この人は,救世主キリスト ではなく民衆の中で生きた人間イエスに注目し,反体制人間だったイエスの革 命的な生き様をベールに隠すようにしてマタイやパウロが作りあげた体制迎合的なキ リスト教のあり方を徹底的に批判しているから.
まぁ,本人自身が国際基督教大学を大学紛争のころに追われて,その後,各地 を転々としてアフリカのザイールにまで流れていったような経歴の持ち主だか ら,その言葉には迫力がある.
たとえば,この本の最初の「人は何のために生きるか」の一節.
「‥人は何のために生きるか,なんぞとたずねられたら,本当はそのようにた ずねること自体間違っている,と答えてすましておけばいいのだが,なかなか そう言ってもわかってもらえないので,敢えて鮮明に,我々は食って寝るため に生きる,と私は言う.人は何によって生きるか,なんぞとたずねられたら, 我々は食って寝ることによって生きる,と答える ‥ 人間が食って寝ることを「たったそれだけのこと」などと呼ぶのはあきれるべ き暴言である.たかが食って寝るだけのこと,などと鼻の先であしらうような 言い方をする奴に出あうと,私はぶんなぐりたくなる.そんな思い上がったせ りふを口にしたければ,まず,世界中に飢えて死ぬ人間が一人もいなくなる状 態をつくりあげた上で言ってもらおうか.」
こういうスタンスの人だから,この本に収録してある書評とかでも,相手が誰 であろうと容赦なく快刀乱麻を断つごとくに切り込んでいって読んでいて面白 いんだけど,こういう風に生きてると友達は少ないだろうなぁ,,と心配して しまう(苦笑
・自転車復活
そろそろ膝を痛めてから十日ほど経って,だいぶ痛みもましになったので,久 しぶりにロードバイクに空気を入れて一時間ほど乗ってみた.
当初は,多少痛みがでるかな,と思ってたんだけど,平地を歩いている時より も膝へのストレスは少なくて,少しハリを感じる程度だった.
考えてみれば当然で,自転車の場合はサドルやハンドルに体重が分散されるの で,膝にかかる体重は歩いている時よりもはるかに少ないし,軽めのギアで回 すような乗り方をすれば靭帯にはほとんど負担がかからず,むしろ曲げ伸ばし を繰り返すことでリハビリになりそうな感じ.
# さすがにダンシング(立ちこぎ)は控えたが..
とりあえず今日はリハビリ目的なのでかなり抑えめに走って
走行時間:1:06:43 距離:24.73 km 平均速度: 22.2km/h 消費カロリー:493kcal
というところ.ちなみに速度とかは CATEYE のサイクルコンピュータ,消費カ ロリーは Polar の心拍計で計測.