diary/Kojima

・最近読んだ本

「都鄙問答」 石田梅岩/足立栗園校訂 岩波文庫

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最近古典づいているというか,これも岩波文庫の復刊もの.

石田梅岩は,江戸時代の後期に町民や農民を対象に広まった石門心学の提唱者 で,朱子学を元にした儒教を中心に,仏教や神道の知識も駆使しながら,その考 え方を問答形式でまとめたものが本書.

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読んでみると,自身が長年の苦悩の末に,禅の悟りにも似た経験によって知覚 した「心」を中心とした儒学解釈で,和風儒教といったおもむき.問答形式で 自説を開陳していくのだけど,「親に孝行を尽して(有名になるには)どうすれ ばいいか」とか大店(おおだな)のドラ息子が「番頭が遊びに行く金をくれない」 とか,人生相談のような問いが多くて笑ってしまった.

でも,石田梅岩自身,農民の次男坊で,子供のころから商家に奉公に出ていた 人で,本を読んだり,あちこちで開かれている儒教の講義等をいろいろ聞いた りして勉強して,特に誰かについて専門的に学んだわけではないらしい. 江戸の後期には,彼の例のように市井の人が自らの学派を立てると共に,支配 階級の武士だけではなく,農民や商家の人が進んでそれを学ぶ,という仕組み ができていたのは「知の広がり」という意味では結構すごいことだと思う.そ ういう風に社会全体の知識レベルが高まっていたことが,明治維新以後の近代 化の基盤となっていたのだろうなぁ.


・今日の自転車

久しぶりに加古川の河川敷を走ってみたけど,昨日からのアルコールが残って いたせいか,普段よりも心拍数が高めで結構大変.ここ数日に比べて気温が高 めだったのも影響してそうだけど,最近では半分くらいしか飲まない水をボト ル一本半ほども飲んでしまった.

走行時間:1:59'35
距離: 48.43km
平均速度: 24.3km/h
消費カロリー: 1153kcal


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Last-modified: 2021-12-17 (金) 16:35:41