diary/Kojima

・宮崎勤

死刑が執行されて,あらためて彼が凶行を犯してから20年経つことを思い出した.

当時はまだまだ負の刻印が強かった「オタク」の犯した事件として,部屋中に一杯あった ビデオや雑誌が話題になったりしたけど,死刑になる直前までビデオやマンガを見て過していたというから, ある意味,筋が通っている気はするところ.

宮崎死刑囚も含め,昨今の死刑執行数の多さに対して批判している人々もいるけど,日本の場合, 死をもって罪を償う,という観念は昔からあるし,国民の多くが死刑を是認している現状を無視して 死刑を廃止することの方が問題という気がする.

死刑廃止論者の議論を聞くと,「死刑は凶悪犯罪の抑止力にならない」という主張が多いけど, 日本の死刑は犯罪の抑止力というよりは,被害者家族の恨みを公的に晴らす仕組みのような気がする.

死刑を廃止すると,犯人を殺しても死刑にはならない理屈だから,かっての「仇討ち」制度が復活しそうだし, それはそれで面白い世の中になるかも知れないけど,仇討ちの連鎖みたいな話になることを考えると, 「(個人ではなく)国家が責任を負って犯罪者を殺す仕組み」というのは必要な気がする.

まぁ,人類の文化や文明が進歩したといっても,学校で学ばされる知識こそ増えたものの, それを支える智のレベルでは古代の哲人たちに未だ遠く及ばない状況を見ると, ハムラビ法典の「目には目を,歯には歯を」という考え方がルールとしてはもっとも 妥当な気がしないでもないところ.



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Last-modified: 2021-12-17 (金) 16:35:41