diary/Kojima

・稲刈り

裏の田んぼに植えた古代米2種のうち、 黒米(紫黒苑)の方はまだ葉や茎が青々としているので早そうだけど, 赤米(紅吉兆)の方はだいぶ黄色くなってきたので, 晴天の続いた日を狙って稲刈りをした。

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最近はコンバインで刈り取りから脱穀まで一気にするのが普通だけど, 伝統的なやり方を知るために,あえて手刈りで, 刈った後も稲置にかけて自然乾燥するようにした.

# そもそも機械を入れるスペースもない田んぼだし(笑

鋸鎌で刈った稲を10束くらいで束ねて,稲わらで根本を括り, 竹で組んだ稲置にかけるのだけど,人力以外はすべて身近な自然の産物で, 伝統農法というのはうまく自然の仕組みを使っているなぁ,, と感心することしきり.

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稲置にかける時も,稲束を半分に分けるのではなく, 7:3くらいに分けて交互に左右に傾けて,少しでも風通しをよくして, 自然乾燥しやすくするそうな.

一本一本は大したことなくても,これだけ集まると結構重くなって, 一人二人ではとても持てない感じ.民話を読んでいると, 力持ちを表現するのに「架けてある稲置を全部持っていった」 という言い回しが出てきて,以前はその感じがよく分からなかったけど, 今回,その重さを実感できた(笑

黒米の方もだいぶ穂は垂れてきたけど,まだまだ幹や葉は青々しているので, もう一週間か十日は置いておかないといけなそう.

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しかし,こうやって体験してみると, 昔の米作りがいかにうまく自然に融合していたかを実感するところ. 最近のコンバインでは稲藁は細かく刻んで捨ててしまう (そのまま田んぼに鋤きこんで肥料にする)けど,昔は稲藁から縄を作り, 俵を作り,正月のお飾りや草鞋を作り,とあらゆるところで使い回していたし, 籾殻も肥料や保温材に使うし,糠も糠漬とかに使うので, 稲というのは捨てるところはない感じ.

こういう恵みを与えてくれる稲に対する古代人の感謝の気持ちが, 稲に関するさざまな神話や伝説, 皇室に残る新嘗祭や大嘗祭といった儀式として現代にまで残っているのだなぁ,, 改めて考えてしまった.



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Last-modified: 2021-12-17 (金) 16:35:41